【ポリネシアントライバル】
ポリネシアンタトゥーは約2000年も前から存在したと言われています。その多くは自然界のものをモチーフに、幾何学模様やラインを中心に描かれているものが多く、スピリチュアルな力を呼び込む手段として考えられていたようです。また、血筋や階級のポジションを示す手段でもあり、彫る部位はその家系における階級や実績に基づいて決められていたようです。
【ハイダトライバル】
太平洋岸北西部のカナダ先住民族、ハイダのトライバルは黒色を中心に、赤色をポイントで使うのが特徴的です。そのデザインは特徴的な絵柄で表現され、根源は動物や魂を象徴するもので構成されていたようです。この象徴化されたそれぞれの絵柄には異なる意味があります。
【マオリトライバル】
ニュージーランドの先住民として知られるマオリ族は、元々文字を持たない文化であったそうで、文字の代わりにタトゥーを彫ることでその家柄の血のつながりや歴史を証拠として残していく文化があったようです。この他、マオリ族のタトゥーは非常に神聖なもので自然との繋がり、神様や先祖との繋がりなどを現す手段としての意味を持つようです。一部例外はありますが一般的に男性は顔、尻、腿に、女性は唇、顎に彫るという慣習があったようですが階級の低い人はタトゥーを彫ることができなかったようです。
【ボルネオトライバル】
木版画に彫刻されている絵柄から創造されており、螺旋状なデザインが特徴で、自然界に生息する植物を含めた生物がモチーフに使われている場合が多いようです。また、個人的に先日ボルネオ民族の血を引き継ぐ青年と話をする機会がありました。彼が言うには、ボルネオでは12歳くらいで刺青を彫ることは一般的だったようで、現在でも伝統を尊重している若者の間ではボルネオのタトゥーを体に刻む風習も根強く残っているようです。彼は右肩に、なすの花をモチーフにした伝統的な螺旋状に広がる絵柄を蛇(つちのこのような伝説の蛇)が丸く囲っているという円状のトライバルタトゥーを刻んでいました。彼は世界各地を人生という名の旅をしており、いつか旅から祖国に帰ってきた時に左肩に対の刺青を彫るそうです。古来からボルネオではそういう習わしがあるようで男子には旅をさせる前に右肩にタトゥーを刻み、祖国に無事に帰ってきた際にその勲章とも言うべき対のタトゥーを左肩に刻むそうです。それが大人の男として認められたという証なのかもしれません。